石の黒板(週間予定表)
「スレート」という天然石をレーザー加工機で加工して、週間予定表の黒板を作ってみましょう。
準備
材料
-
- スレート石:380 x 130mm、厚さ5mm、1枚
- オーク材:600 x 300mm、厚さ5mm、1枚
- 黒のアクリル板:610 x 305mm、厚さ1mm(入手できれば両面テープ付き)、1枚
- サインナット(看板壁面取付け用ボルトナット ):直径15mm、4個
- 両面テープ、または接着剤
- チョーク、またはマーカー
※重さのあるスレート石がアクリル板としっかり固定するように接着力の強力な両面テープや接着剤を使用してください。
※このサンプルの木材、アクリル板、サインナットは、トロテック・レーザー(オーストリア本社)が販売しているレーザー加工用の材料「トロテック商材」 Solid Wood Oak、TroLase ADA SignageとSignage Mounting Devicesを使用していますが、日本は販売しておりません。類似品をご利用ください。
使用機種
- Speedy 100
- 40 W
- 2.0インチレンズ
※他のSpeedyシリーズの機種でも加工できます。
アクセサリー
- 加工テーブル:ハニカムカッティングテーブル(オーク材のカット加工用)
ステップ・バイ・ステップ
ステップ1:スレート石のデータ出力
このサンプルページのデザインデータ(pdf)をダウンロードして、グラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。次にデザインデータのSlate Sheetのデザインを選択して、レーザー加工機用データに出力します。グラフィックソフトの印刷でプリンター「Trotec Engraver」を選択し、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力し、ジョブファイルを作成します。
印刷 > Trotec Engraver > 環境設定 > 出力設定
印刷のデータ出力設定
印刷設定(加工オプション)
加工モード | 標準 | カットライン |
---|---|---|
標準 | 500 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
---|---|
カラー | - |
ステップ2:スレート石のレーザー加工
材料のスレート石を加工テーブルにセットします。フォーカスツールとレーザー加工機本体のキーパッドで焦点距離の位置決めをします。
次にJobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアをPC画面に表示し、ステップ1でデータ出力したSlate SheetのジョブをJobControl画面のプレート上に配置します。それからJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定し、レーザー加工を開始します。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー (%) | スピード (%) | 周波数 (ppi/Hz) |
---|---|---|---|---|
Engraving: black | Engrave CO2 | 60 | 100 | 500 |
Scratching: red | Cut CO2 | 20 | 2 | 1000 |
周波数 (ppi/Hz) | エアアシスト | Zオフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | on | - | 高品質 |
1 | on | +6 mm | - |
ヒント
スレートは天然石のため、同じ種類の石材でも特徴が様々です。したがって、本加工の前に石の裏面などで上記パラメーターの加工テストをお薦めします。
また、パラメーターは、加工する材料の材質・色、そしてレーザー加工機の機種やレーザー出力(W)によって異なります。仕上がりの良い最適な加工を検出するために、様々なパラメーターテストをお薦めします。
ステップ3:木枠(オーク材)のデータ出力
スレート石と同様に、このサンプルページのデザインデータ(pdf)をグラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。次にSolid Wood Oakのデザインを選択して、レーザー加工機用データに出力します。グラフィックソフトの印刷でプリンター「Trotec Engraver」を選択し、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力し、ジョブファイルを作成します。
印刷 > Trotec Engraver > 環境設定 > 出力設定
印刷のデータ出力設定
印刷設定(加工オプション)
加工モード | 解像度 | カットライン |
---|---|---|
標準 | 500 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
---|---|
カラー | 高度なジオメトリ 最初に内部ジオメトリ |
ポイント
スレート石が木枠のオーク材にはまるように、両材料の厚さが同一か確認しましょう。
ステップ4:木枠(オーク材)のレーザー加工
ハニカムカッティングテーブルを加工テーブルにセットし、材料のオーク材をその上に置きます。フォーカスツールとレーザー加工機本体のキーパッドで焦点距離の位置決めをします。
次にJobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアをPC画面に表示し、ステップ3でデータ出力したSolid Wood OakのジョブをJobControl画面のプレート上に配置します。それからJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定し、レーザー加工を開始します。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー (%) | スピード (%) | 周波数 (ppi/Hz) |
---|---|---|---|---|
赤 | カット CO2 | 95 | 0.3 | 1000 |
パス(繰返し) | エアアシスト | Zオフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | on | - | - |
参考
上記は、トロテックJobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアの材料パラメーターデータに登録されているSolid Wood Oakの数値です。
ステップ5:背面ボード(アクリル板)のデータ出力
このサンプルページのデザインデータ(pdf)をグラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。次にADA with self adhesive foilのデザインを選択して、レーザー加工機用データに出力します。グラフィックソフトの印刷でプリンター「Trotec Engraver」を選択し、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力し、ジョブファイルを作成します。
印刷 > Trotec Engraver > 環境設定 > 出力設定
印刷のデータ出力設定
印刷設定(加工オプション)
加工モード | 解像度 | カットライン |
---|---|---|
標準 | 500 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
---|---|
カラー | 高度なジオメトリ 最初に内部ジオメトリ |
ステップ6:背面ボード(アクリル板)のレーザー加工
材料のアクリル板を加工テーブルにセットします。フォーカスツールとレーザー加工機本体のキーパッドで焦点距離の位置決めをします。
次にJobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアをPC画面に表示し、ステップ5でデータ出力したADA with self adhesive foilのジョブをJobControl画面のプレート上に配置します。それからJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定し、レーザー加工を開始します。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー (%) | スピード (%) | 周波数 (ppi/Hz) |
---|---|---|---|---|
赤 | カットCO2 | 90 | 2 | 1000 |
パス(繰返し) | エアアシスト | Zオフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | on | - | - |
参考
上記は、トロテックJobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアの材料パラメーターデータに登録されているTroLase ADA Signageの数値です。
ステップ7:組み立て
スレートの黒板を木枠にはめ込みます。石の黒板と木枠がぴったりはまっていれば、木材が曲がって変形するのを防ぐことができます。
次にアクリル板の接着シートを剥がすか、あるいはアクリル板に接着剤をつけて、石の黒板と木枠の背面に接着します。このサンプルのデザインはアクリル板が木枠より少し小さいサイズに設計されていますので、穴の位置に合わせて接着してください。
最後にサインナットを取り付けて、石の黒板(週間予定表)が完成です。
もっとアイデアをプラス!
- 大きさや形、文字やデザインをアレンジして、特注の黒板を作ってみましょう。
- サインナットの代わりにネジ穴に紐を通して、壁に吊るしてもよいでしょう。その場合、底の2つのネジは不要になりますが、飾りとしてそのまま残して置いてもよいでしょう。