ガラス彫刻のヒント
ここではガラス彫刻についてお役に立つヒントをご紹介します。
ワイングラス、ビールジョッキ、花瓶、ボトル、水差しなど、レーザー加工機で彫刻すれば様々なガラス製品を簡単でスピーディにカスタマイズできます。
どのようなガラスをレーザー彫刻できますか?
CO2レーザー加工機は、窓ガラスや鏡などの平らな板材、円錐状・円筒形のガラス製品、ワイングラスやシャンペングラスなどの飲用グラス、様々な種類のボトルをレーザー彫刻することができます。
安価な鋳造ガラスの方がレーザー彫刻に適しています。その理由は、鉛の含有量が少なく等質構造になっているからです。一方、高価な手吹きガラスやクリスタルガラスには応力が生じる可能があるため、レーザーの熱によって悪化し、ガラスが割れる場合があります。
また鏡用ガラスは、ファイバーレーザーで背面の反射層だけを除去することで加工できます。つまり、ファイバーレーザーはガラス自体を彫刻しないので、表面が滑らかなままで加工できます。
さらにC O2 光源とファイバーレーザー光源の両方を1台のマシンに搭載したトロテックの Speedy flexx(スピーディ フレックス)モデル を使用すれば、CO2とファイバーに適した様々な材料を一度に加工することができます。
※ガラスのレーザーカットはできません。
どのような加工方法がありますか?
ガラス彫刻の仕上りを良くするためには様々な加工方法があります。ここでは3つの方法をご紹介します。
1. ペーパータオル
水で濡らしたぺーバータオルを使用します。写真のように彫刻したい部分に水で濡らした単層ぺーバータオルをガラスに被せて彫刻すると、粗い彫刻を防ぐことができ、白く澄んだ仕上りになります。さらに加工後も彫刻カスを拭き取りやすくなります。ぺーバータオルを被せる際は、気泡や重なりがないように注意してください。気泡や重なりがあると彫刻の仕上りに影響がでます。また濡らしたぺーバータオルがすぐに乾いてしまわないように、エアアシストをオフにして彫刻します。
2. アプリケーションテープ
水で濡らしたペーパータオルの代わりに、アプリケーションテープを使うこともできます。ペーパータオルと同じように彫刻面は粗くなりませんが、彫刻色はかなり灰色がかかり、明るい白色にはなりません。アプリケーションテープも必ず気泡と重なりがないように貼ってください。加工後は、ガラスをクリーニングして、残留粘着物をすべて取り除くいてください。
3. 補助用品を使用しない彫刻
当然、湿ったペーパータオルやアプリケーションテープを使わないでガラスを加工することもできます。それは、彫刻の仕上りを最適化するために大きな面に対する熱の影響を最小にする方法です。先ずグラフィックデザイン時の色を黒色100 %のから約70 %のグレー色に変えます。次にジョブを生成するための印刷設定で、加工オプション > ハーフトーン調整の種類から「ディザ生成」を選択します。パラメーターは変更せずに同じ値を使用します。この方法を使用すると、補助材を使用しなくても多量の熱が材料に照射されないので、表面が粗く彫刻されるのを抑えることができます。
把手付きのカップを彫刻する方法
把手の付いたカップやグラスはロータリーアタッチメントを使って彫刻します。加工物をロータリーアタッチメントに取り付ける際、彫刻が行われる領域に把手が回転して入らないように配置する必要があります。最初に、Y軸 (回転動作) を最上部に移動させます。把手がレーザービームの少し上にあるように加工物を固定します。レーザー加工では加工物が後方に回転するため、加工物がレーザーヘッドと衝突する危険はありません。すべての把手付き加工物では、必ず彫刻するグラフィックデータが加工物の外周に対して長すぎないようにデザインしてください。また把手に近くなりすぎないようにデザインしてください。そしてJobControl® レーザーソフトウェアの「ジョブの透過」機能で位置を確認してください。
データでレーザー加工される位置を確認する方法は?
JobControl® レーザーソフトウェアの「ジョブの透過」と十字ポインターを使って、画面上で正確な位置を確認することができます。
レーザー処理のための目標位置における軸をこの端まで移動させます。次に、プレート上のジョブを十字線に対して配置します。再び Y 軸を移動させて、加工物上のジョブの寸法を確認し、加工物またはジョブの位置ズレを補正します。
ヒント グラフィックソフトでジョブを作成する際、データ出力の印刷設定画面で「ジョブサイズに最小化」にチェックを入れると、JobControl®ソフトウェア画面上でジョブ位置を確認するのに役立ちます。
ヒント:ジョブの配置を容易にするために、JobControl®印刷ウィンドウで、「ジョブサイズに最小化する」オプションを追加的に選択します。
ガラスに写真彫刻する効果的な方法
ガラスへの写真彫刻では、黒70 %のグレイスケールマトリクスを使用します。これによって、ガラスへの熱が幾分少なくなり、仕上りが精細になります。また平均的な解像度を 500 dpi にし、ハーフトーン調整の種類を「ディザ生成」にすることをお薦めします。これらの設定によって、画像データを最適に彫刻することができます。
さらに詳しい情報は・・・
トロテック・レーザー加工機によるガラス彫刻について、さらに詳しい内容やご質問は、トロテックに直接お問い合わせください。
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