正しいフォーカスの設定方法
正確なフォーカスで、クオリティの高いレーザー加工を
正確なレーザー加工を行うには様々な要因があります。正しいレンズの選択に加えて、加工テーブル、機種に対応した集塵脱臭装置、そして正確なフォーカスの設定などが重要な役割を果たしています。
とりわけ正確なフォーカスの設定、それはレンズと加工材料の正しい距離を意味し、効果的なレーザー加工とクオリティの高い仕上りのために大変重要です。そこで、トロテックは様々な方法のフォーカスモードを提供しています。
Sonar Technology (ソナーテクノロジー)
Sonar TechnologyTM (ソナーテクノロジー)は、レーザーヘッド部に搭載された超音波センサーが、加工テーブルのどの位置からでも正確な距離を測定できる技術です。操作パネルのZ軸(上下)ボタンを押すだけで、レーザーヘッドの超音波センサーが加工材料の表面を検知します。そして、ソフト上で予め設定したレンズの値に基づいて、焦点位置が自動的に計算され、Z軸の加工テーブルが適切な焦点位置まで移動する仕組みです。
※この機能は、Speedyシリーズの場合、Speedy 360/400に対応しています。
フォーカスツール
メタルフォーカスツールによる設定は、速くて柔軟です。オペレーターは、フォーカスツールをレーザーヘッドに引っ掛けて、フォーカスツールが加工材料の表面に触れるまで操作ボタンを押しながら加工テーブルを移動します。これで焦点距離の位置決め設定は完了です。フォーカスツールの長さは、レンズの種類毎に予め設計されています。また、フォーカスツールとレンズの組み合わせは、同色で色区分されているので、レンズに合ったフォーカスツールのペアリングも簡単です。 この方法は、円筒形のものなど、様々な異なる種類の材料を加工する際にとても便利です。材料の厚みが分からない、あるいは測定できない場合でも、正しい焦点距離を測定できます。
この方法は、トロテックが最も推奨するフォーカスモードです。フォーカスツールのネジ部分の色は、レンズ種類の色に合わせてあります。レンズの色と一致した正しいフォーカスツールを選んで設定します。
ライトバーフォーカス
ライトバーフォーカス(Light Bar Focus)は、文字通り、筐体にインストールされたセンサー(ライトバリア)によって機能しています。レーザー加工機のキーボード上でこのフォーカスモードを操作すると、加工テーブルが自動的に動き始めます。そして、加工テーブルに設置された材料が、ライトバリアを通過するとテーブルの上昇が停止します。正しい焦点距離を自動計算してから、レーザー加工を始めることができます。 ライトバーフォーカスは、はっきりとした厚さは不明だが、平らで不透明な材料の位置決めに向いています。
※ライトバーフォーカスを使用する際は、レーザーヘッドのクラッシュ防止のため、必ず材料をライトバリアが検知できる位置にセットしてください。
※透明な材料(例:アクリル)は検知しない場合がありますので、別のフォーカスモードをご利用ください。
ソフトウェア フォーカス
JobControl (ジョブコントロール)ソフトウェアが最適なフォーカス位置を計算します。 設定の仕方は、先ず材料の厚さと使用中のレンズサイズをこのソフトウェアに入力します。双方向通信によって、コンピューターは加工テーブルがどの高さにあるのかを常に正しく把握していますので、ボタンを押すと、ソフトウェアに入力した情報に従って、加工テーブルが正しい位置に移動します。 このフォーカスモードは、例えば6mmのアクリルなど、材料の厚さがわかっている加工に適しています。
※このフォーカスモードを利用する際は、数値の入力ミスに十分ご注意ください。