レーザー彫刻と機械彫刻の比較
それぞれの技術の比較と適した加工の紹介
レーザー加工と機械加工 - 2つの技術の比較
レーザー加工と機械加工は、様々な材料のカットや表面彫刻の最も一般的な方法です。両方の加工技術にはそれぞれ特徴があります。例えば、レーザー加工は多種多様な材料に対して微細で高精度な彫刻が得意ですが、機械加工は、厚物や金属切断が得意です。本ページでは、レーザー加工と機械加工のそれぞれの長所と短所を比較してご紹介します。
機械彫刻
機械彫刻では、留め具で固定された材料の表面をフライスカッターが移動して加工します。 フライスカッターが回転することで材料の表面を削ります。カッター部分が回転しながら、材料に対して文字またはパターンのデザインを削り出します。プラスチックの材料もこの方法で彫刻します。機械彫刻では、特に金属面の彫刻でメリットがあります。深く彫ることができるので、彫刻した箇所に色を入れて装飾することができます。
機械加工の長所
- 金属に深い彫刻ができます。
- 金属に穴あけと切断ができます。
機械加工の短所
機械加工には次の制限があります。
- 微細加工:特に小さな文字やパターンなどの加工は難しいです。
- 摩耗と亀裂:フライスヘッドは摩耗するため、定期的に交換する必要があります。
- 材料の固定:機械彫刻では、材料をクランプ(道具で挟んで固定)する必要があります。繰り返し加工する場合、デメリットです。
- 限定された材料への加工:紙や皮革に細かい彫刻やマーキングはできません。また機械彫刻はアクリル表面を粗面化する加工するには適していません。
レーザーによる紙の彫刻とアクリルの写真彫刻の例
レーザー加工の原理
レーザー彫刻では、ミラーとレンズによってレーザー光が材料の表面に集束します。次にXY軸の稼働によって、レーザー光を材料の表面上で移動させることができます。レーザー加工中、レーザー光線がかなりの熱エネルギーで材料に照射されています。その照射時間によって、材料が変色してコントラストができたり、材料が気化したり、焦げたりすることで、レーザーによる彫刻を施しています。これがレーザー彫刻です。
レーザー彫刻の長所
レーザー彫刻には次の長所があります。
- レーザー彫刻には次の長所があります。
- 多くの材料(木材、ガラス、織物、紙、金属、プラスチックなど)に適しています。
- 材料をクランプする必要がなく、非接触加工です。
- ツールの摩耗がありません。
- 極めて高精度に加工できます。
- 単品でもシリーズ品の加工でも経済的です。
レーザー彫刻と機械彫刻の特徴一覧
レーザー彫刻 | 機械彫刻 | |
---|---|---|
文字の彫刻 | ✔ | ✔ |
小さくて繊細な彫刻/ロゴの彫刻 | ✔ | ● |
写真の彫刻 | ✔ | ● |
加工処理能力 | ✔ | ● |
材料の切断 | ✔ きれいな切断面 | O 後処理・後加工が必要 |
彫刻の耐久性 | ✔ | ✔ |
操作性 | ✔ 使いやすさ | O 経験が必要 |
ツールの摩耗 | ✔ 消耗品不要 | ● フライスヘッドでは外部冷却剤が必要な場合がある |
金属の切断と穴あけ | ● | ✔ |
Speedyレーザー加工機
トロテックは、幅広いレーザー加工機をラインナップしています。中でもSpeedy(スピーディ)シリーズは、最も人気の高いレーザー加工機です。加工エリア毎に4種類(Speedy 100/300/360/400)、レーザー発振器の種類別にCO2とファイバーをご用意しています。さらにCO2とファイバーの2種類のレーザー発振器を一台に搭載したflexx(フレックス)モデルも提供しています。