レーザー彫刻で正しい解像度の選び方
正しい解像度は、加工する材料、彫刻するデザイン、そして加工時間との関係が重要な要素です。
材料とデザイン
材料の種類
レーザー加工では彫刻中に材料がエネルギー(熱量)を吸収し、強い熱のせいでドットが大きくなって重なったりします(=ドットブリード)。この特徴を効果的に活用するために、材料によって正しい解像度の選択が必要です。特に写真彫刻では重要な点なので、必ず下記表の解像度に注意しましょう。
彫刻する材料 | 推奨解像度 |
---|---|
木材、ガラス、布地、石材 | 低解像度: |
アクリル、二層板、紙、ボール紙 | 中解像度: 500~600dpi |
スタンプ材、金属などのファイバーレーザーで加工できる材料 | 高解像度: 600~1000dpi |
デザインのディテール
デザインのディテールが細かい場合は、上記の推奨値にかかわらず、解像度を600dpiに上げることをお薦めします。解像度を600dpiにすることで、細部を最適に彫刻することができるでしょう。
時間の要因
解像度が高ければ高いほど、彫刻する時間がかかります。この場合、解像度を低くすれば、彫刻時間を節約することができます。例えば大きなサイズの材料を彫刻する際は、低解像度を選択し、Zオフセット値を高く設定してピッチ間隔を補います。
従来の1/4の加工時間で、一定した彫刻の仕上りに
500dpiのデザインを125dpiで彫刻した場合、1/4の加工時間で仕上がる例を下記にご紹介します。
Speedy 360, 80 Watt, Leistung = 65%, Geschwindigkeit = 50% | ||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 125 dpi | 250 dpi | 333 dpi | 500 dpi |
Zオフセット | +12 mm | +12 mm | +9 mm | +6 mm |
時間 [h] | 1.52 | 3.31 | 4.28 | 6.47 |
ゴムスタンプ彫刻の例外:解像度が高いほど、高速スピードで彫刻
スタンプ用ゴム板の場合は、高解像度によって彫刻中にエネルギー密度が高くなります。500dpiのゴムスタンプを推奨の深さ1.1mmに彫刻するには、彫刻スピードを遅くしなければいけません。逆に1000dpiの解像度の場合、彫刻スピードを速くすることができるので、高解像度に設定した方が時間を節約できます。
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