CorelDRAWの差し込み印刷
CorelDRAWの差し込み印刷を活用した、シリアル出力データの作り方
通常、顧客リストや名前一覧などはエクセルやCRM(顧客管理)システムを使って管理されています。CorelDRAW(コーレルドロー)の「差し込み印刷」機能を使うと、これらの一覧情報をテンプレートデザインに取り込んで一度に加工することができます。いわゆるラベル印刷や連番印刷を応用した加工です。テンプレートデザインに名前や番号等の情報を一度にレイアウトできるので、作業効率を大幅にアップできます。ここではこのCorelDRAWの「差し込み印刷」を使ったジョブ(レーザー加工用データ)の作り方をご紹介します。
準備
- 差し込みするテキストデータは、txt、csv、rtfファイルのフォーマットを用意してください。
- 加工するデザインを作図します。(例:ネームタグやプレート等のデザイン)
ヒント
CorelDRAWで作図する際、ドキュメントのサイズは、実際の完成品1個のサイズでデザインします。例えば60×40mmのプレートならドキュメントのサイズはそのサイズで作図します。デザインの作図エリアを完成品と同じサイズで作図しておくと、後で材料サイズに複数のジョブを配置する出力設定の時(=ジョブをマージする際)に便利です。
差し込み印刷ウィザードの適用
先ずCorelDRAWで希望のデザインファイルを開きます。
次に、CorelDRAWのファイル>差し込み印刷>差し込み印刷の作成/ロードをクリックします。
差し込み印刷ウィザードで差し込みするテキストを取り込む方法について、次の2つ表示されます。
- 差し込みするテキストを新規作成する方法
- ファイルからテキストをインポートする方法
ここでは2.の「ファイルからテキストをインポート」を選びます。表示された画面の右下でインポートする「ファイルのフォーマット」を選んで、ファイルを選択し、「開く」、「次へ」をクリックして、インポートしたデータをプレビューします。プレビューしたら、終了を押して差し込み印刷ウィザードを閉じます。
デザインテンプレートの作成
画面に「差し込み印刷のツールバー」が表示されていますので、ツールバーの「フィールド」の横ボックスから「フィールド名」(イメージ写真の例 Name)を選択します。次に「差し込み印刷フィールドの挿入」をクリックすると差し込みテキストの
※ツールバーが表示されていない場合は、ウィンドウ>ツールバー>差し込み印刷で表示してください。
次に「フィールド」で差し込みするテキストの「フィールド名」(イメージ写真例 Last Name)を選択し、
データ出力のための印刷設定
差し込みするテキストのレイアウトが完了したら、次にデザインからレーザー加工用データ(ジョブ)に出力します。出力するデザインを選び、CorelDRAW差し込み印刷ツールバーの「差し込み印刷の実行」をクリックします。表示された画面のプリンタの項目でTrotec Engraverを選びます。通常のデータ出力と同様に「環境設定」をクリックして「出力設定」画面を表示し、材料や加工の種類などの設定を行います。
ジョブをマージして、材料と時間を節約
「出力設定」画面のサイズ設定は、材料のサイズ(縦と横)を入力します。材料サイズの入力は、材料にいくつのジョブが収まるのかを確認するのに重要です。出力設定が完了したらJobControlボタンを押して設定を保存します。
印刷の一般画面に戻るので、適用を押します。次に印刷のプレビューで確認し、最初の差し込みテキストが反映されていることを確認します。次に印刷プレビュー画面を表示します。左側縦に並んでいるボタンの上から2つ目にある「ブレイクレイアウト」をクリックすると、グレーのデザインが表示されます。次にメニューバーの1が表示されているボックスに加工したいジョブの列と行の数を入力します。するとジョブがマージされて作成するジョブ数が並んで表示されます。実デザインをプレビューするために「ブレイクレイアウト」の上の「セレクションツール」をクリックして、テキストデータが反映されていることを確認します。
最後にファイル>印刷をクリックして、JobControlにデータ(ジョブ)として出力します。途中で印刷プレビュー画面と閉じるとマージしたレイアウトは保存されませんので注意してください。
CorelDRAWの差し込み印刷によって、一連のテキストデータを一度にレイアウトに反映し、一度に加工することができるので作業時間と材料を大幅に節約できます。