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追手門学院大学

追手門学院大学は2022年4月、文学部に建築系の専攻である「美学・建築文化専攻」を新設しました。その授業で行う建築模型の制作に、トロテックのレーザー加工機Speedy 400を活用しています。導入の背景や、標準搭載のレーザーソフトウェアRubyの用途について、同学科の青島啓太准教授にお話をうかがいました。

用途

建築模型の制作

所在地

大阪府茨木市西安威2-1-15

レーザー加工機

Speedy 400

レーザー加工機で細かな添景も
一度に複数カットできる

本学は2022年4月に「美学・建築文化専攻」を設立しました。これは文学部人文学科の中に属する建築系の専攻で、建築と美術史の両方を学ぶことができます。

その専攻の立ち上げに合わせて導入したのがトロテックのSpeedy 400です。講義で使う製図室に設置し、建築模型を作るなどの用途で使用しています。模型の材料は主に木材や厚紙で、これらをレーザーカットします。カッターナイフで切ることもできますが、レーザー加工機を使う方が圧倒的に作業効率が良いです。特に細かな添景(模型に添えるミニチュアサイズの人や植物、家具など)は手作業だと時間がかかりますが、レーザー加工機を使えば複数の添景を一度にカットできます。仕上がりの精度も均一に保てるので、綺麗な模型を作ることができます

もともと私はレーザー加工機と関わりが深く、以前講師として勤めていた大学の建築学部でもトロテック製を活用していました。耐久性が高く、また安全面に配慮した設計や優れた加工精度など、マシンに対する大きな信頼がありました。そのため本学の就任時もトロテックのレーザー加工機を導入することを決めていました。

Speedy 400は、Speedyシリーズの中でも大きなサイズです。建築模型の用途の場合、一度の出力で大きな板材を加工できる方が効率が良いので、加工エリアが広いSpeedy400が適しています。また、パススルー機能(背面の開口機能)を使用すれば、加工エリアよりも大きな材料をセットすることができます。

集塵脱臭装置の性能が高く
安心して学生の前で使用できる

加工スピードの速さも導入した理由の一つです。本専攻には35人の学生が在籍していますが、制作のタイミングが重なると機械の順番待ちが生じて、制作がスムーズに進行しない場合があります。これを解消するために「業界最速レベル」と謳う同機を選びました。

また、入学したばかりの建築学生にとって、製図室にSpeedy 400があるというのは刺激になります。「レーザー加工機で模型を作りたい」という制作意欲が湧くからです。一般的にレーザー加工機を校内に設置する場合、加工時に発生する粉塵や臭いによる影響を考えて、別室にマシンを置くことがほとんどです。しかしトロテックの集塵脱臭装置は性能が高いので粉塵や臭いを外に漏らすことなく、室内を快適な環境に保つことができます。学生がいる中でも安心してマシンを稼働できるので重宝しています。

手で描いた線とおりに
レーザーカットできる

今回導入したSpeedy 400には、レーザーソフトウェアRubyが標準搭載されています。Rubyの魅力は、プリンタードライバがなくてもPDF、JPEG、AIなどのファイルを直接インポートできるところです。CADで作った図面もPDF化してRubyにドラッグ&ドロップするだけで加工を開始できます。

本学科では学生が使う製図用のタブレットに、フリーハンドのノートアプリを入れています。フリーハンドなら模型の壁に意図的な線を加えたり、窓の形を自由に描くことができます。手で描いたものをPDF化し、そのままRubyにドラッグ&ドロップするだけで、簡単にレーザーで加工ができ、すぐに形になります。使っているのは数千円のアプリです。IllustratorやCorelDRAWなどのグラフフィックソフトと比べて費用を安く抑えられるので、コスト削減に繋がります。これは大学などの教育機関にとって大きなメリットでしょう。

また、Rubyはデザイン機能も備えているので、図形作成や写真の配置、テキスト入力などの簡単な編集をおこなうことができます。加工を開始する前に細かなデータ修正が入った時でも、専用のグラフィックソフトを立ち上げる必要がありません。

子どもが描いた絵を窓の形に
カットするワークショップも

Speedy 400とRubyの導入により、アウトプットがしやすくなりました。図面のデータを作成してRubyにドラッグ&ドロップすれば、板材がイメージしていたパーツに加工され、すぐに模型の制作に取り掛かれます。頭の中で描いていた図面をすぐに形にできるというのは、建築においてとても重要です。

今後は、授業だけでなくさまざまな用途にSpeedy 400を活用していきたいです。現在は「みんなの家をつくろう」という子ども向けのワークショップを構想中です。これは木箱で自分の部屋を作り、それらを組み立てて一つの集合住宅のような模型を作るというものです。子どもたちには窓の形を自由に描いてもらい、それをSpeedy 400でレーザーカットす。子どもたちは加工の様子を透明のトップカバーの上から覗くことができます。フロントパネルを開けるとレーザーの稼働が止まるので、保護者も安心して子どもを参加させられます。このようなイベントが将来の建築家を生むきっかけになれば嬉しいですね。

図面のデータをRubyに直接インポートできるので、模型のパーツ加工がスピーディーに行えます。

青島 啓太さん
文学部 美学・建築文化専攻 准教授

Speedyシリーズ
ビジネスを始めるにも、生産能力を高めるにも理想的な環境です。

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