株式会社市川精機
株式会社市川精機(東京都青梅市)は、救急車などの緊急車両が業務上で使用する各種LED製品を製造しています。中でも活動状況を周囲に報せるLED式情報板は、多数の採用実績があります。その情報板の製造に欠かせないのが、トロテック社のSpeedy 100。部品作りなど多方面に活用されています。具体的な用途について同社の小泉さんと篠崎さんにお話をうかがいました。
LED情報板の製造
東京都青梅市藤橋3-9-15
Speedy 100
部品のカットや文字の彫刻に欠かせないレーザー加工機
当社は精密機器メーカーとして、主に救急車や消防車、パトカーといった緊急車両に搭載する様々なLED製品を製造しています。例えば、救急車・消防車向けのLED式情報板。これは、車両のリアウィンドウに搭載する表示機です。救急車の場合、患者を乗せて走行する際は「安静搬送中」、路肩で停車して患者の手当てをする際は「処置中」など、活動状況に応じて情報板の表示をコントローラーのボタンで切り替えます。これらLED製品を作る上で欠かせないのが、レーザー加工機です。情報板の中に組み込む細かい部品をアクリルカットして作ったり、コントローラーパネルに表示する文字をレーザーで彫刻するなどさまざまな用途に活用しています。
Speedy 100ならアクリルの切断面が綺麗にカットできる
当社が初めてレーザー加工機を導入したのは20年以上前。それまでは大型の彫刻機を使っていましたが、細かい部品作りなど高い精度が求められる作業には不向きな面がありました。一方、レーザー加工機なら、そういった細かい作業も綺麗に加工することができます。当初ビギナー向けのコンパクトレーザーを使っていましたが、パワーが足りず、満足のいくカットや彫刻ができませんでした。その後、トロテックのCO2レーザー加工機Speedy 100を導入。60W仕様のSpeedy 100なら分厚いアクリル板も綺麗にカットできます。切断面が荒れることなくツルツルとした仕上がりです。やはり低価格タイプのレーザー加工機よりも、耐久性が高く、安定的に作業できるプロ向けのマシンの方が最適だなと思いました。またSpeedy 100は本体サイズに対して加工エリアが広く、さまざまなサイズの素材を加工できるのがいいですね。
レーザーを使用する際は、CADデータをIllustrator形式に変換して、トロテック社のソフトウェアJobControlで読み込み加工をおこないます。トロテック社が新たに開発したソフトウェアRuby©は、Illustratorなどのソフトを使わずとも加工用のデータをドラッグ&ドロップするだけでレーザー加工ができると、うかがいました。作業の効率化が図れそうなので当社でも導入を検討しています。
細かい文字の彫刻も潰れずに綺麗に仕上がる
Speedy 100の主な活用方法としては、LED情報板に必要な部品作りに役立てています。例えば「CDSセンサー」。CDSセンサーは人差し指に乗るほどのミニサイズで、円形のアクリルパーツを組み合わせて作ります。Speedy 100なら、アクリルを小さな円形状に正確にカットできるので高品質なCDSセンサーを作ることができます。また、情報板コントローラーの文字プレートにも活用。画数の多い漢字や小さい文字を加工する場合、文字が潰れてしまいがちですが、Speedy 100なら細かい部分も綺麗にレーザー彫刻できて便利です。