革のワッペン
革にレーザー彫刻したワッペンの作り方をご紹介します。レーザー加工機なら革の風合いを活かした濃淡の「デザイン」加工が施せます。さらに「断裁」と「穴あけ」も一度に加工できるので、レーザー加工後すぐに縫製作業に取りかかれます。
準備
材料
- 本革(端材等)
- マスキングテープ(材料を固定するため)
- 針と糸(加工したワッペンを縫い付けるため)
使用機種
- Speedy 100
- 40W
- 2インチレンズ
※微細加工のないデザインをレーザーで材料の表面に均一に彫刻するには、2インチレンズの使用を推奨します。
※Speedyシリーズの他の機種でも加工できます。
アクセサリー
- 加工テーブル:ハニカム カッティング テーブル
ステップ・バイ・ステップ
ステップ1:デザインのデータ出力
このページ下のデザインデータをダウンロードして、cdrまたはpdfファイルをグラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。オリジナルデザインを作成しても良いでしょう。
このサンプルでは、1種類の彫刻パスで2種類の濃淡を革に表現できるようにレリーフモードを使用して加工します。レリーフモードを使うと時間の短縮にもなります。
次にデザインデータをレーザー加工機用データに出力します。デザインを選択し、グラフィックソフトの印刷でプリンター「Trotec Engraver」を選択、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力しジョブを作成します。
印刷 > Trotec Engraver > 環境設定 > 出力設定
印刷のデータ出力設定
印刷設定(加工オプション)
加工モード | 解像度 | カットライン |
---|---|---|
レリーフモード | 500 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
---|---|
カラー | 高度なジオメトリ 最初に内部ジオメトリ |
ヒント
最適なパラメーターと彫刻の濃淡を見つけるために、グレースケールマトリックスを使ってテスト彫刻してみてください。
ステップ2:革のレーザー加工
材料の革をレーザー加工機にセットします。革が反れないようにマスキングテープなどで加工テーブルに固定してください。写真のように革自体に濃淡や模様がある場合は、均等に彫刻が出るように、加工する位置とデザインに注意にしてください。
次に操作パネルのZ軸ボタンで加工テーブルを上に移動し、フォーカスツールを使って焦点位置を合わせます。
材料セットと位置決め後、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアをPC画面に表示し、ステップ1でデータ出力したジョブをJobControlのプレート上に配置します。次にJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定します。設定後、レーザー加工をスタートします。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー (%) | スピード (%) | 周波数 (ppi/Hz) |
---|---|---|---|---|
黒 | 彫刻 CO2 | 50 | 50 | 500 |
赤 | カット CO2 | 50 | 1.5 | 1000 |
パス(繰返し) | エアアシスト | Zオフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | on | - | 高品質 |
1 | on | - | - |
※パラメーターは、加工する材料の材質や色、そしてレーザー加工機の機種やレーザー出力(W)によって異なります。仕上がりの良い最適な加工を検出するために、いくつかのパラメーターでテストすることをお薦めします。
ステップ3:クリーニングと縫い付け
カットした革のワッペンを水で軽く濡らした布で拭いて、カスや汚れを取ります。クリーニングしたワッペンを、写真のように針と糸でジーンズやジャケット、帽子などに縫い付けて完成です。
※濡らした布で革を拭く場合は、変色や色落ちをしないか、先ず使用しない部分で試してみましょう。
もっとアイデアをプラス!
レーザー加工機ならデザインの可能性は無限です。ロゴのワッペン、サッカーチームのワッペンなど、オリジナルワッペンが簡単に作れます。写真のように様々なデザインのワッペンをレーザーで作ってみましょう。レーザーで名入りをすれば、さらにバリュープラスしたワッペンに!
レーザー加工機を使えば、「デザイン、断裁、穴あけ」が一度にできるので、加工後すぐにワッペンを縫い付けることができます。つまり、デザインの多様性が広がるだけでなく、作業時間も短縮できす。